英皇太子、ガザ戦闘停止訴え「多大な犠牲」 異例の政治的発言
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苦しんでいる人々に寄り添い、悲惨な立場に置かれた家族たちへの思いやりを語ることは王室の大事な仕事。波乱に満ちた現代社会で政治的発言を王室は避けなければと言っていたら、何もできなくなる。
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ヨーロッパでも、国によって対応はかなり違っていて、
ドイツやオーストリアのようにイスラエル絶対支持の国もあれば、
アイルランドやスペインのようにかなりイスラエルを非難している政府もあります。
英国は、バランスをとりつつも、基本的にはユダヤ人よりもムスリム人口の方が多く、しかもアラブ人も多いため、イスラエルを非難する姿勢はとっています。
イスラエルを非難するというのと、ハマースの存続を認めるというのは、もちろん別のことであるし、ハマースの存続を認めようという欧米諸国の政府はありませんが。
英国にとって、最優先課題は自国の安定です。
次期総選挙では労働党が有利といわれつつも、現在はムスリム党員の大量離脱が起きていて、ムスリムからの保守党、労働党への支持も劇的に下がっています。政治不信も増すでしょう。
英国のムスリムが英国の政治に参加しなくなるのは、英国の将来にとっての脅威です。別にパレスティナ人に肩入れはしないにしても、イスラエルへの非難のポーズは必要です。
そういう象徴的なポーズの道具として、王室というのは使いようがあります。ガザの避難民が集中するラファでの地上作戦をイスラエルが強行する懸念が強まっている状況下での重い発言です。こうした声明をXで発信する点も王室のコミュニケーションのあり方として興味深いです。4人に3人が停戦を支持しているという世論も皇太子の発信を後押ししたのかもしれません。
20日の国連安保理では、即時停戦を求める決議案がイスラエルを支持する米国の拒否権によって否決されました。日仏なども即時停戦案に賛成に転じる中で、英国のみが米国に同調する形で棄権しました。