James Pearson

[ロンドン 19日 ロイター] - ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃で知られるサイバー犯罪集団「ロックビット」の活動が、英米や欧州、日本などの捜査機関による異例の国際連携で遮断されたことが、ロックビットのサイトに掲載された文書で19日明らかになった。

作戦には英国家犯罪対策庁(NCA)、米連邦捜査局(FBI)、欧州刑事警察機構(ユーロポール)のほか、日本やフランス、スイス、カナダ、オーストラリアなどの警察組織も参加。

NCAはロックビットのサイトを管理下に置いたとする文書を掲載。NCAの報道官は「作戦を継続し、進展させている」と述べた。

ロックビットはロイターのコメントの求めに応じていないが、暗号化メッセージのアプリに、当局の遮断措置に影響を受けていないバックアップ用サーバーが存在すると投稿した。

ロックビットは他の組織とも連携し、過去数カ月に世界最大級の組織の一部にサイバー攻撃を仕掛けて重要情報を盗み出し、身代金を支払わなければ情報を流出させると脅してきた。

米国では金融サービスや食品などの企業、学校、交通機関、政府機関などあらゆる分野で1700余りの組織が標的となった。米当局は世界最大のランサムウエア攻撃の脅威としている。