アルメニア首相 ウクライナ侵攻反対の立場明言 ロシア離れ鮮明
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アルメニアが考えているのは、ひたすら、宿敵アゼルバイジャンとどう戦うか、です。
これまでの両国の勝敗は、
1991~1994年 ナゴルノ・カラバフ戦争
→アルメニアの勝利
2020年 第2次ナゴルノ・カラバフ戦争
→アゼルバイジャンの勝利
2023年 第3次ナゴルノ・カラバフ戦争
→アゼルバイジャンの勝利、ナゴルノ・カラバフ地域は、アゼルバイジャンが完全に領有
双方、数万人の死者が出ており、ナゴルノ・カラバフ地域を追放されたアルメニア人も10万人以上います。
アルメニアの後ろ盾はロシア、
アゼルバイジャンの後ろ盾はトルコとイスラエルです。
アルメニアは、第1次戦争こそ、ロシアの後ろ盾で圧倒的に勝利しましたが、その後ロシアが頼りにならなくなり、連続で敗北を喫するようになりました。
アルメニアには、ロシアに加えてイランが助勢するともいっていますが、イランに頼るというのも、いろいろと難があります。
アルメニアとしては、米国やEU諸国の後ろ盾が欲しいところで、そのためにはロシアを非難もするし、ウクライナを応援もします。
別に民主主義のためとかで、立場を決めている訳ではありません。
しかし、欧米諸国がアルメニアに実質的な肩入れする意思があるかというと、かなり微妙です。アゼルバイジャンに敵対するとなると、トルコと衝突するリスクもあり、そこまでは踏み込めないでしょう。アルメニアはアゼルバイジャンと長年ナゴルノ・カラバフ紛争を抱え、アルメニアはロシアの、アゼルバイジャンは歴史的経緯からアルメニアと関係の悪いトルコの支援を受けていました。ただ2023年の衝突ではアゼルバイジャンがトルコの支援を受け、一方ウクライナ侵略に手一杯でロシアの支援を得られず敗退し、ロシアへの不満を高めていました。
元々ウクライナのNATO加盟阻止が戦争の目的でしたが、結果的に北欧2カ国が中立を放棄しNATOへ加盟、更にアルメニアも離反。ロシアは猛攻を続けていますが、外交面では多くを失っています。