2024/2/8

【伊藤忠】好業績を支える「超地味」ポートフォリオ

NewsPicks 編集部 記者
新NISAの追い風もあり、1月以降、好調に推移している日本の株価。そうした中、1月11日、伊藤忠商事の時価総額が初めて10兆円を突破した。
5000億円の自社株買いなど株主配分の強化で株価が急上昇した三菱商事に続き、1年間の株価騰落率でも2位につけている。
足元では絶好調の伊藤忠株だが、ウォーレン・バフェットが商社に投資したことが明らかになった後の「商社株祭り」では実は出遅れていた。
2020年8月末からの上昇率は、5大商社の中で最低。
前期は三菱商事と三井物産がそろって純利益1兆円超えの中で、伊藤忠の純利益は8005億円と水をあけられていた。
そんな「超地味」にも見えた伊藤忠が今、着実に利益を稼ぎ、株式市場で注目を集めているのはなぜなのか。
足元の決算を振り返りながら、伊藤忠ならではの「稼ぎ方」を2つのポイントで見てみよう。
INDEX
  • 5大商社すべて減収・減益
  • ポイント①子会社の「利益積み上げ」戦略
  • ポイント②国内投資を優先