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注目のコメント
イランが西に進み続けるのは、1979年のイラン革命後、1980年のイラン・イラク戦争以来のことなので、いわば現体制の国是です。
そんな国是は、イラン国民の大部分は関心が無いでしょうが、権力を握る革命防衛隊は、この方針の貫徹を追求してきました。
イラクは影響下に置き、シリア、レバノンも同様に政府をコントロールできるところまで来ました。
もしイスラエルとサウディアラビアを滅ぼすところまでいけば、イスラーム史上最初期以来の偉業ということになります。
空爆で敵軍を止められないのは、米国はベトナムでもアフガニスタンでも経験したことです。
地上軍数十万が血を流して止められるかどうかですが、米国は、中東などにそこまでの関心はありません。米国世論はまず許さないでしょう。
イラン革命防衛隊の執念に匹敵する動機は、米国には10分の1もありません。
結局、イスラエルにまかせるしかないので、イスラエルの望むようにやらせるしかありません。
イランと大いに貿易して、欧米企業や日本企業がイランに投資して肥え太らせることで野望を挫く、という選択肢もあったでしょうが、無理です。
中国に投資しても中国が民主化する訳ではなく共産党が強大化するだけだったのと同じことです。
革命防衛隊独裁の体制が固まっているので、この体制を滅ぼさない限りは、西に進み続けます。
血を流してでもイランを止める意志のある国はイスラエルだけです。
サウディアラビアは、実戦ができる国ではありません。
長期的には分が悪いですが、米国がイスラエルを支援して中東各地でイラン革命防衛隊とその傘下勢力と戦わせる、以外の選択肢を米国は持たないでしょう(最近はドイツからイスラエルへの支援が大きくなっていますが)。アメリカは武器が枯渇しかけていたと報道されていました。日本に対し武器輸出の催促が来る、これをイランが牽制する、ことまで想定しておくのが得策かと思います。トランプ前大統領は「力による平和」を標榜していました。バイデン政権としては弱腰は見せられないが戦火の拡大は望まない、という足元を見られた空爆だと思います。
共和党議員の一部からイランへの強硬策を訴える声がありますが中東での再びの泥沼化は絶対に避けたいところ。基本的にはまだ「アフガン、イラク戦争への反省の時代」が続いており、「アメリカファースト」的なムードが国民世論の基調にあります。