2024/2/6

【注目】企業が続々ポスト新設。最も旬な仕事は「AI役員」

NewsPicksでは平日の毎日、世界のトレンドの背景を追うシリーズを開始しています。火曜日は「Behind the Scene(ニュースの裏側)」です。
INDEX
  • 求む、AIコーディネーター
  • 「かっこいいから」も設置理由
  • 時代の変化が生んだ「新役職」
  • 「探求と実験」を体現する仕事
  • AI役員の「賞味期限」は短い?

求む、AIコーディネーター

昨年9月、ミネソタ州に本部を置く総合病院メイヨー・クリニックのアリゾナ支部に、新しい役職が創設された。「最高AI責任者(CAIO)」だ。
同支部はフェニックスとスコッツデールに施設を持ち、何年も前からAIの活用を試行錯誤してきた。
2022年にチャットGPTがリリースされたのをきっかけにブームが過熱すると、AIの導入をいっそう推進することを決意。そうした取り組みをコーディネートする人材が必要だと判断した。
そこで経営陣は、AIを専門とする放射線科医バヴィク・パテルを、新設のCAIOに任命した。
以来パテルは、超音波検査に隠れたデータを探ることで、心臓病の診断をスピードアップするという新しいAIモデルを試験的に導入している。
CEOを務めるリチャード・グレイ医学博士は、こう語る。
「私たちは全ての部門、全ての部署、全ての作業グループにおいて、学習データを増やし、AIの性能を上げることに力を入れています」