2024/2/4
【新発見】マウスの体内に天然の「遺伝子治療薬」があった
北海道大学と摂南大学の研究グループがこのほど、驚きの研究成果を発表した。
マウスの体内で、致死性の遺伝病を引き起こす大量の遺伝子変異をいっぺんに「治す」仕組みを発見したというのだ。
しかも、そこで「治療薬」として働いているのは、約40年前に発見されていながら機能が不明だった、とあるRNA分子だった。
研究グループの言葉を借りれば、「マウスは進化の過程で『天然の遺伝子治療薬』を獲得していた」ということになる。
RNAを使った新たな薬の開発にもつながるかもしれない今回の成果について、研究を主導した中川真一・北海道大教授(RNA生物学)がかみ砕いて解説する。
INDEX
- 鍵はタンパク質をコードしないRNA
- 成熟したmRNAを作る「編集作業」
- ゲノムの中を飛び回る危険な配列
- 40年来の謎が解けた
- 新たな治療薬の可能性
- ヒトの培養細胞で実証
- 「我々にとっても驚きの発見」