2024/1/30

【祭り】ETF化に沸くビットコインの「これから」を占う

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NewsPicksでは週7日毎日、世界のトレンドの背景を追うシリーズを開始しています。火曜日は「Behind the Scene(ニュースの裏側)」です。
INDEX
  • ビットコイン価格が5割急騰
  • 米SECの大幅な方針転換
  • 「敗訴避けるため」の承認
  • 価格上昇は「ただのペテン」
  • Z世代の金融不安を煽る

ビットコイン価格が5割急騰

昨年の秋、ビットコイン信者はかなりヤバい状況に追い込まれたように見えた。
まず11月に、経営破綻した暗号資産取引業大手FTXの元CEOサム・バンクマン・フリードが詐欺や共謀などの罪で有罪判決を受けた。
その数週間後には、FTXのライバルであるバイナンスのチャンポン・ジャオCEOが、米司法省に容疑をかけられていた資金洗浄法違反を認めて辞任した。
かつて業界で最も称賛されていた2人は、それぞれの会社の基本的な運営に関わる犯罪行為によって収監されることになるだろう。
この状況を受けて、まだ暗号資産を選ぶなんて人間はもういないだろうと思われた。
FTXの元CEOサム・バンクマン・フリード氏(真ん中、写真:Michael M. Santiago / スタッフ/ gettyimages)
ポール・クルーグマンは11月、「これが暗号通貨の終わりか?」とニューヨーク・タイムズ紙のコラムで書き、暗号資産は「忘却のかなたへ向かう」と予測した。
だが今日、事態は正反対の方向に向かっているようだ。
バンクマン・フリードの裁判が10月に始まって以来、ビットコインの価格は約55%急騰した。
ビットコインより供給量が少なく、より不安定な(そしてより怪しい)暗号資産の価格は、もっと上昇している。
FTXから請求される手数料の割引を提供するために存在したとされるデジタルトークンFTTの価値は2倍以上になった。