【3分解説】櫻田CEO引責辞任でSOMPOは変われるのか
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SOMPOホールディングスの櫻田会長兼CEOが辞任を発表しました。経済同友会の代表幹事まで務めた財界の大物です。
「パーパス経営」などを掲げて企業変革に取り組んできた人物だっただけに、昨日の記者会見では発言は主体性に欠けているいるようにみえて残念でした。
経営側が立派な理念を掲げていても、そもそもの経営陣同士の信頼関係がなかったり、ビッグモーターの件は知らなかったとしても、「件外調査」のような兼業保険代理店とのいびつな構造自体を経営陣もうすうすは知ってるんでしょ、と現場が鼻白らんでしまってはどうしようもないと思います。
こうした意味で会社としてパーパスを掲げる時に、言行一致の覚悟を最も問われるのは経営層だと感じます。失敗して「反省します」「再発防止に取り組みます」は誰でもいえること。顧客ももちろんですが、社員が本当に「再建頑張っていこう」と思えるような策を出してほしいと思いました。
大昔に『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』という本がベストセラーになりましたが、そこに書かれているのは部下との面接がないとか本来の成果主義とはかけ離れた評価の仕組みの話でした。パーパスはもちろんジョブ制とか両利きとかもいつのまにか手段(言葉?)が目的になってしまうことへの警鐘でもあると思います。モットーで充分。
【知られざる】社員がパーパスを持つ、本当のメリット
https://newspicks.com/news/8352998?ref=user_225356
パーパスという言葉、大流行しているのは理解していますが、私はこの言葉があまり好きではありません。「パーパス経営? 何を今さら…」という感が否めないからです。
GOALを設定して、GOALに向かって動いていく(その為のルートや手段を比較選択していく)。そのGOALが社会的存在意義を表現するものであるのは、企業自身の存在意義を問われるものであり(意義があるから儲けが発生する)、至極当然かつ、いつの時代も不変ではないでしょうか。
それを高らかに「パーパス経営だ」なんて言ってしまう経営者って、少し恥ずかしくないのかと思ってしまいますねw。
もっとも企業経営のパーパスと社員のパーパスが合致/整合するのは、組織運営として望むべきことではあります。
しかし、一人の人間には社員(公人)と個人(私人)という二面が密接に絡みますので、企業経営のパーパスと社員のパーパスが合致/整合を当然のごとく強要するような雰囲気は、「自分探しの旅」に出かける若者を一層増やしてしまうだけだと思います。