[ロンドン 23日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)のビットコインが今月付けた高値から20%以上、下落している。米国で現物を運用対象とする上場投資信託(ETF)が承認されたことを受け、承認を先取りして買い進めていた投資家が売りに回っているためだ。

ビットコインは1月11日に付けた3年ぶりの高値約4万9000ドルから20.6%安い3万8900ドルまで下落した。

ドイツ銀行のアナリストによると、40億ドル近い資金が新たなビットコイン現物ETFに流入。特にブラックロックとフィデリティが運用するETFへの資金流入が目立つという。

ただ、そのうち28億ドルは、グレースケール・インベストメンツが運用していたビットコインの未上場投資信託のETFへの転換に伴うものという。

ドイツ銀行によると、破綻した暗号資産交換所FTXからの資産売却もビットコイン下落の一因という。

これとは別に暗号資産(仮想通貨)交換所大手のコインベース・グローバルの株価が序盤の取引で4%超下落した。JPモルガンが投資判断を「中立」から「アンダーウエート」に引き下げた。他の暗号資産関連株も下げ圧力を受けている。