(ブルームバーグ): 会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の英部門幹部は、従来は若手に任されていた定型業務を人工知能(AI)が担う準備が整いつつあることから、若手社員は昇進を早めるためにオフィスで勤務する時間を増やすべきだと述べた。

PwC・UKのケビン・エリス会長は、スイスのダボスで開幕した世界経済フォーラム(WEF)年次総会でのインタビューで、生成AIは「若手社員がこれまで訓練し経験を積んできた業務」を除去しつつあると指摘。「対面で仕事をする時間を増やすことが重要だ」とし、「だからこそオフィスにいる人たちをもっと協働させる必要がある」と述べた。

企業はスタッフにオフィス勤務時間を増やすよう説得を試みており、昨年の調査では、管理職はリモート勤務の減少を望む一方、従業員は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期に形成された習慣を維持したがっていることが示された。エリス氏は、特に若手スタッフは在宅勤務の誘惑を避けるべきだと主張。キャリアを成功させる方法について意見を求められれば「私なら週に4、5日はオフィスにいるだろう」と話した。

PwCが公表したリポートによれば、英企業は海外企業よりも急速にAIを導入している。世界で4600人以上の最高経営責任者(CEO)を対象とした同調査によると、過去1年間にAI技術を導入したと回答した英国のCEOの割合は42%に上ったのに対し、世界のCEOでは32%だった。

 

 

原題:AI Means Young Staff Should Be in the Office, PwC’s UK Boss Says(抜粋)

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