2024/1/16

【相次ぐ倒産】過酷すぎる価格競争が「給食制度」を脅かす

NewsPicks 編集部記者
学校に行けば食べられて当たり前、安くて当たり前──。そんな給食の常識が崩れつつある。
2023年、突如給食の支給がストップした学校が相次いだ。
9月1日、委託先の事業者と突然連絡が取れなくなったときは、とにかく驚きました。
昨年、広島市に本社を置く業者・ホーユーの事業撤退に伴って、突如寮生向けの給食がストップした広島県立三次高校の担当者はそう語る。
仕方なく、朝食は教員がスーパーやドラッグストアを回ってパンなどを調達し、昼と夜は、近隣のお弁当屋さんに提供してもらうようにしました。
「食のインフラ」とも言える給食業界での非常事態。一体、何が起こっているのだろうか。
INDEX
  • ある日突然「給食ストップ」
  • 差別化が難しい給食
  • 無理をさせる入札制度
  • 「給食格差」が鮮明に
  • 夏の給食室は「40度超え」
  • 「給食費無償化」は逆行トレンド

ある日突然「給食ストップ」

帝国データバンクによると、2023年の給食事業者の倒産は17件に上り、2年連続で増えた。