米大統領「台湾独立支持せず」 頼氏勝利、中国に配慮
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注目のコメント
記者たちからの質問、いわゆるぶら下がりに対して答えたもので、 “We do not support independence.”と述べただけです。
米国はいまだかつて「台湾としての」独立を支持したこともなければ、そもそも台湾の政府自身が独立を宣言したこともないので、「独立を支持する」ということはまずないです。
つまり、米国の過去50年ほどの既定方針通りです。
台湾が「台湾として」独立を宣言する、ということのメリットはあまり大きくはなく、あるとすれば国連に議席を持てるとか、他の国際機関に加盟しやすくなる、といったことくらいです。
今のまま、実質独立した国としての機能を持ち、経済的にも問題は無い状態のままであればよい、というのが台湾社会の大勢ではあります。
問題は、中国がその状態のまま放っておいてはくれないであろう、ということにあります。
だからといって、台湾が台湾として独立を宣言しても、得るものよりもリスクの方がはるかに大きいです。直前にワシントンで米中高官が話し合い、両岸関係で過度に刺激的な行動をしないことを確認。それを受けての「関係安定化を図る中国に配慮を示した」が記事のポイント。
アメリカのメディアはむしろ「選挙結果は中国に打撃」というニュースが中心。少し詳しいものは民衆党の動向や 立法院で民進党が過半数維持できなかったことにも言及。強硬派の頼氏に送るシグナルとして適切だと思います。また、米国は対中の半導体販売を最先端に限らず、汎用品にまで広げようとしており、相当に揉め始めています。場合によっては貿易戦争が再開する懸念があります。このタイミングですので二重の意味で適切だと思います。