(ブルームバーグ): 資産運用最大手の米ブラックロックは、世界で雇用する人員のおよそ3%に相当する約600人を削減すると明らかにした。業界の急変化に合わせリソースの再配分を図る。

ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)とロブ・カピト社長は「業界は当社創業以降ないほど急速な変化に見舞われている」と従業員宛ての文書で指摘。「何よりも重要なのは、新しいテクノロジーが資産運用業界のみならず、あらゆる業界を一変させそうなことだ」と述べた。

両氏はさらに、インデックス投資とアクティブ投資の両戦略において上場投資信託(ETF)は優先すべき手段となったと説明。ブラックロックは欧州とアジアを含む世界中で成長しているとも主張した。

同社は事業の一部を拡大するため、今回の削減後も年末時点での人員数は増えている見通しだという。

ブラックロック以外にも、ウェリントン・マネジメントやティー・ロウ・プライス・グループなど複数の大手運用会社が最近、人員削減や予算再配分を行っている。

ブラックロックは昨年1月に、約500人を削減すると発表し、6月には人員の1%弱に相当する追加削減の計画を明らかにした。同社が預かる顧客資産は9月30日現在で約9兆1000億ドル(約1314兆6800億円)。12日には10-12月(第4四半期)決算を発表する。

 

原題:BlackRock Cuts 3% of Workforce, Citing Dramatic Industry Shifts(抜粋)

 

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