[8日 ロイター] - 米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は8日、がん治療薬を開発しているアンブレックス・バイオファーマを20億ドルで買収することに合意したと発表した。体の正常な組織への影響を最小限に抑え、がん組織を集中的に治す「ターゲティング(標的)療法」の分野を取り込む狙いだ。

J&Jが提示した1株当たりの買収額は28ドルで、アンブレックスの直近終値に約105%のプレミアムを乗せた。

アンブレックスはこの標的療法に利用する「抗体薬物複合体(ADC)」を開発する企業。同社の「ARX517」と呼ばれる前立腺がん向けの療法は現在、初期段階の臨床試験に入っている。

標的療法に対する注目度は高まっており、ここ数カ月では関連の買収案件が立て続けに発表されている。