(ブルームバーグ): ゴルフ界のレジェンド、タイガー・ウッズ氏と米ナイキの30年近くにわたるパートナーシップに終止符が打たれた。ウッズ氏が8日に発表した。1996年に始まり、更新を重ねた契約でウッズ氏は総額約6億6000万ドル(約950億円)を受け取っている。

ウッズ氏(48)は「27年余り前、私は幸運にも世界で最も象徴的なブランドの一つとパートナーシップを結ぶことができた」とX(旧ツイッター)に投稿。ナイキの共同創業者で元最高経営責任者(CEO)である「フィル・ナイト氏の情熱とビジョンがナイキとナイキ・ゴルフのパートナーシップを実現させた。私は個人的にナイト氏に感謝したい。これまで一緒に仕事をしてきたナイキの従業員や素晴らしいアスリートにも感謝したい」と続けた。

ウッズ氏は1996年にナイキと4000万ドルで契約、その後更新してきた。直近の契約更新は2013年で、契約額は10年間で2億ドルだった。

ウッズの次のステップはまだ不明だ。新興スニーカーブランドの「On(オン)」と交渉中と報じられたが、オンの広報担当者は8日、「そのようなうわさがあることは承知しているが、現時点で当社にはタイガー・ウッズとパートナーシップを結ぶ計画はない」と説明した。

ウィリアムズ・トレーディングのアナリスト、サム・ポーザー氏は昨年12月、ナイキは 「ゴルフ事業全体のライセンスアウト(取得した特許権などを他社に売却したり、使用を許諾したりすること)」を計画している可能性があると指摘していた。ナイキはかつてゴルフクラブやボール、バッグを製造していたが、2016年にゴルフ用具事業から撤退した。

ポーザー氏はナイキがゴルフ分野から完全撤退すれば同社のブランドは長期的なダメージを受けると予想する。またその場合、ロリー・マキロイ、スコッティ・シェフラー、ブルックス・ケプカ、ミシェル・ウィー・ウェストの各氏とナイキとのスポンサー契約は宙に浮く可能性がある。ナイキはゴルフウエア事業になお注力していると表明している。

ウッズ氏は次はどうするつもりかとの質問に、「次の章があるのかと聞かれるだろう。そう、確かに次の章がある。LAで会おう!」と答えた。 ウッズ氏がホストを務める米男子ツアーのザ・ジェネシスインビテーショナルは2月15日にロサンゼルス近郊で開幕する。

原題:Tiger Woods Splits With Nike After $660 Million Partnership (2)(抜粋)

 

(ウッズ氏の今後に関する情報などを追加して更新します)

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