【独白】「楽しむ天才」小野伸二が語る、自分らしさの原点
NewsPicks編集部
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日本が初めてサッカーW杯に出場した98年フランス大会のジャマイカ戦で、当時18歳だった小野伸二さんが魅せた、股抜きからの流れるようなドリブルとシュート。鮮明に覚えています。
今はアスリート能力の高さでワールドクラスと呼ばれる日本人選手も増えましたが、「センス」「感性」でワクワクを提供してくれる選手は古今東西を見渡しても稀有。その代表例のような小野さんのプレー、長年楽しませていただきました。
冒頭に記した「世界デビュー」を終えた直後の99年に大怪我をして以降、煌めくようなプレーが減ったと言われたりもしますが、それでも長年観客を魅了し続けてきたのは、本稿にもある「自分自身がプレーを楽しむ」姿勢が根源にあったように思います。
ピッチ上でいつも楽しそうにしているから、観る側も楽しい。そんな感覚でした。
そして現役引退。「逆境があったらあきらめてもいい。そこから次の一歩を踏み出すだけ」。そう語る小野さんの言葉に、再び魅了されています。
「らしさ」を感じるインタビュー、ファンの方のみならずぜひ読んでいただければ幸いです。いいか悪いかはともかく、アメリカにいたころ子供たちがサッカーやバスケのチームに入るとまず毎週土曜に試合。平日の夕方に1～2回練習をしていました。「楽しさ」「好き」をまずじっくり味合わせると、そのあとの動きも変わってくるなと感じていました。
個人の身体能力や生まれた持った才能に違いはあれど、テクニックや鍛え方などを知る術が圧倒的に向上した現代。その環境を前提としたうえで、いかに楽しいという感覚のなかで、思考し、実践し、自分のものとしてゆくか、その結果ほかの誰にもない唯一無二の武器が生まれるのかもしれません。
