(ブルームバーグ): 「スパイダーマン」シリーズを手掛けるソニーのゲームソフト部門、インソムニアック・ゲームズから130万以上のファイルが流出し、ハッカー集団が犯行を明らかにしている。

流出した膨大なファイルには「ウルヴァリン」新作の開発工程表や予算など詳細な情報が含まれる。この中の文書によれば、「ウルヴァリン」新作は2026年にリリースを予定。ソニーは向こう10年に「スパイダーマン3」などマーベル作品にインスパイアされたタイトルを複数リリースする計画で、「ラチェット&クランク」シリーズ新作は2029年をめどに発売するもよう。

インターネット上に多数出回っている文書によると、インソムニアックとマーベルは6億2100万ドル(約900億円)にのぼるライセンス契約に基づき、2035年までに「X-MEN」のゲームを開発・販売する。

ソニーはコメント要請に応じていない。このリークについては、サイバーセキュリティ専門メディアのサイバーデイリーが先に報じていた。

ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)グループのリサイダは12日にハッキングを発表し、不正に入手したデータを約200万ドル相当のビットコインで競売にかけるとしていた。グループは19日にそのデータを公開した。米政府は11月、主に教育や医療、製造業、情報技術(IT)セクターを標的にしているハッカー集団だとして、リサイダへの注意を促した。

ゲーム業界は2022年以降、過去最大規模のハッキングに見舞われている。同年末、テイクツー・インタラクティブは開発中だった「グランド・セフト・オートVI」の動画を公開された。バンダイナムコホールディングスとテンセントホールディングス傘下のライアットゲームズもハッキングを確認した。

原題:Sony’s Video Game Plans Leaked By Ransomware Group(抜粋)

 

More stories like this are available on bloomberg.com

©2023 Bloomberg L.P.