[東京/ソウル 17日 ロイター] - 日韓防衛当局は17日夜、北朝鮮が弾道ミサイル1発を東へ発射したと発表した。米海軍の原子力潜水艦が韓国の釜山に入港したことへの反発とみられ、北朝鮮は国営通信社を通じて米国を非難した。

日本の防衛省によると、北朝鮮は午後10時37分ごろ西岸付近から弾道ミサイル1発を発射。最高高度は約50キロ、飛距離は約400キロで、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したもようだという。被害の情報は確認されていない。

日本は北朝鮮に厳重に抗議し、強く非難した。

韓国聯合ニュースによると、米原潜がこの日韓国の釜山に入港した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)はミサイルとみられるものが発射された直後、米国が核戦争で2023年を締めくくろうとしていると非難する国防省の談話を伝えた。

米インド太平洋軍は声明を発表し、北朝鮮のミサイル発射を認識していると上で、「米国や同盟国の差し迫った脅威にはならないと考えているが、ミサイル発射は北朝鮮の不正な兵器開発による(情勢)不安定化の影響を浮き彫りにしている」とした。「韓国と日本の防衛に対する米国の取り組みは揺るぎない」と強調した。

韓国大統領府の金泰孝国家安保室第1次長は15日、訪問先の米国で、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を今月発射する可能性があるとの見方を示していた。

北朝鮮は先月21日、初めての偵察衛星を打ち上げた。韓国聯合ニュースによると、翌22日には弾道ミサイルを東方へ発射したものの、失敗に終わったとみられている。