【ミニ教養】ヒートテックがドイツで激伸びする意外な理由
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2014年ごろ、当時所属していたファッションビジネス紙で、パリのファッションショー来場者(編集者やバイヤー等)にユニクロの着用率と保有率、イメージ等を聞くアンケートを手がけたことがありました。「ヒートテックの存在が冬のファッションを変えた」という声が印象的でしたが、気候変動やエネルギー危機などでブランドや機能が広く認知され、冬の購買想起トップブランドに台頭したのだなぁと。少し感慨深いですね。
そして、ドイツは北欧と並んで環境先進国ですし、イメージのフランスやイギリスに比べて、リアルクローズやスポーツブランドなどの市場規模が大きいので、発表に好適な場所を選んだなという気もします。
注目のコメント
ドイツでヒートテックが好まれるのは、わかる気がする。ドイツは、住宅でも高断熱・高気密が広く普及していて、冬は朝1時間くらい暖房を付けたら夕方帰宅してもまだ部屋の中が温かい(夏なら朝1時間の冷房で夕方まで涼しい)というのが普通で、建築基準法でそうした仕様を定めている国がら。「部屋の温度差によるヒートショックで人命が失われるなどあり得ない。それは人権軽視の憲法違反」という考え方が背景にあると、
ドイツ人の友人から聞いたことがあるが、そういう考え方が浸透している国でヒートテックが歓迎されるのはむしろ当然だという気がします。20年前、私がフランスに住んでいた頃には、ダマールという厚手の防寒肌着ブランドの大型店舗が存在していました。それに比べてユニクロのヒートテックは、薄いながらも服のシルエットをほぼ変えずに防寒できるため、ファッションにこだわる人にとっては嬉しいアイテムだと、帰国して発売になったときに感じました。
そのヒートテックが、アメリカではなくヨーロッパでよく売れる背景には、家の構造やファッションなど様々な要因が絡んでいるのが興味深い視点ですし、納得がいきました。
家の中が寒い日本では家にいてもヒートテックが必需品となり、おしゃれして外出する際もヒートテックが手放せないという人が多いのではないでしょうか。この記事を通じて、ヨーロッパの市場が日本と感覚が似ていることをあらためて感じました。
それと同時に、フランスと日本のスタートアップが協力する取り組みが行われていることも思い出しました。