スタートアップ育成へ銀行規制緩和 設立10年以上にも5%超出資
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こういう馬鹿げた「規制緩和」は、何もわかっていない官僚・政治家による規制改悪の典型。これで日本のPE・VCの育成はまた10年遅れる。銀行員にはEVを上げるノウハウは、全くない。日本に足りないのは、PE・VCに対する年金等からの資金流入であり、それこそ分散投資による受給者のリスク低減と新産業育成の鍵を握るのだ。年金に国内PE・VCへの分散投資を義務付ける方が遥かに簡単でリスクの少ない経済振興策である。
仮に銀行にPE・VCを振興する役割を担わせたいなら、PE・VC投資のリスクウエイトを引き下げてノウハウのある民間独立系PEへの投資を促進すべし。
そんなことを、政府にも自民党にも、もう20年も言い続け、いい加減疲れてきた。政府は欧米の50年前に学べ。
そんなことを、政府にも自民党にも、もう20年も言い続け、いい加減疲れてきた。政府は欧米の50年前に学べ。
注目のコメント
米国は近年厳しくし続けてきた銀行を縛るルール、ボルカールールを珍しく緩和してVCへの LP出資を促進するようにしました。日本は LP出資ではなく、銀行系VCの大型化だとすると、米国とは異なります。
本筋はエクイティガバナンスを強化した独立系VCの成長と多様性に思います。あくまでも民間の資金でラウンドの大型化を支える存在ということかとは思いますが、ガバナンスと成長の連続的支援を銀行とは独立した形で行えるエコシステムがあってこそだと感じます。
一方で、デットの活用促進にはエクイティとの接続は重要です。銀行グループ内での連携がよりスムーズになることは大いに期待したいところです。古い話で恐縮ですが、もともと日本の銀行法は、第二次世界大戦後、戦前の財閥が日本の経済を悪くしたという反省もあって、民間銀行による事業会社の支配を防止する観点から、銀行と事業会社の分離、いわゆる銀商分離を徹底してきました。それが、今世紀入り後は、地域経済の再生、中小企業の事業承継、FinTech推進などのねらいから、徐々に緩和されてきました。今回の取り組みも、大きな意味では、その延長線上にあるものと思われます。日本でも、スタートアップ向けのプライベートエクイティ業務が盛り上がると良いですね。期待しましょう!
VCがリスクマネーの供給源になることが理想ですが、スタートアップがなかなか育たない現状、次善策でしょう。今の仕組みで、銀行が投資したスタートアップが、どの程度フライしたか気になるところです。