Stephanie Kelly

[19日 ロイター] - 米メディアは、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した米新興企業オープンAIの最高経営責任者(CEO)を退任したサム・アルトマン氏について、19日に経営陣と協議したがCEOに復帰しないと伝えた。

ライブストリーミング配信会社ツイッチの最高経営責任者(CEO)を務めたエメット・シア氏が新たな暫定CEOに就任する。ニュースサイト「ジ・インフォメーション」が取締役の社員向け文書を引用して伝えた。

オープンAIは17日、アルトマン氏の退任を発表。「取締役会の責任遂行を妨げたという結論に達した」などと説明し、事実上の解任に受け止められた。

しかし突然の退任発表で、860億ドル規模の株式売却計画に影響するのではないかとの懸念が台頭。現・元社員から反発も出た。

こうした中、経営陣がアルトマン氏、同氏とともに退任・退社した前会長のグレッグ・ブロックマン氏と復帰に向けて協議していた。

ロイターは、アルトマン氏が新たなAIベンチャー企業の設立を検討する一方、オープンAIへの復帰についても協議していると報じていた。

オープンAIはアルトマン氏の退任発表で同氏が「取締役会との意思疎通において率直さを欠き、取締役会の責任遂行を妨げたという結論に達した」と説明しており、事実上の解任とみられていた。

報道によると、アルトマン氏が復帰した場合、最大出資者であるマイクロソフトは取締役を送るか、議決権のないオブザーバー参加をするかで取締役会に関与することを検討している。