Jonathan Stempel

[15日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは14日、ゼネラル・モーターズ(GM)とジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の保有株式を全て売却し、アマゾン・ドット・コムの株式を減らしたと開示した。現金保有は過去最大の1572億ドルに積み上がっている。

9月末の米上場株保有状況を報告する規制当局への提出資料で、保有していたGM株(6月時点で8億4800万ドル)、J&J株(同5400万ドル)、P&G株(同4800万ドル)はゼロになったとし、アマゾン株は5%減らしたと明らかにした。

また、6億2100万ドル保有していた特殊素材会社セラニーズの株式、食品大手モンデリーズ・インターナショナルと貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の少数持ち分を売却した。

新たなポジションの一つは大リーグ球団を間接的に支配するアトランタ・ブレーブス・ホールディングスの800万ドルで、7月にバークシャーの投資先であるリバティ・メディアから分離された。

バークシャーの株式ポートフォリオ総額は9月30日現在で3186億ドルとなっている。

第3・四半期はシェブロンの一部を含め70億ドルの株式を売却した一方、株価が12%下落したアップルをはじめとして購入は17億ドルにとどまった。

2023年に入ってからは株式売却額が購入額を236億ドル上回っている。

その他に第3・四半期に売却した銘柄を見ると、マイクロソフトが先月買収したゲーム大手アクティビジョン・ブリザードからの撤退を終えたほか、プロフェッショナルサービス会社エーオンと生命保険会社グローブ・ライフの持ち分を減らした。

また、保険・投資会社マーケル・グループに対する保有株3分の2を売却。同社は一部投資家から「ミニ・バークシャー」とも見なされていた。