米CPI、10月はコアと総合ともに鈍化-追加利上げ観測が後退
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「総合CPIの約3分の1を占める住居費は0.3%上昇。伸びは前月の半分にとどまった。コアインフレ率を金融当局の目標にまで引き下げるには、このカテゴリーが継続的に減速することが鍵」 (@@。
住居費の「伸びは前月の半分にとどまった」のは確かですが、前月の0.6%は最近の動きの中で突出して高く、前々月は10月と同じ03%の上昇です。そして10月の前年同月比は6.7%上昇しています。
10月の総合的なインフレ率は前年同月比3.2%まで下がっていますけど、6月に3%まで下がったものが3.2%、3.7%、3.7%と上がって再び3.2%に下がっただけで、目標とする2%と比べまだまだ高過ぎで、項目ごとの動きは不安定。極端な高インフレの余波で賃金に上昇圧力が掛っていますから、油断すれば再び反転しないとも限りません。供給制約で生じた高インフレを3~4%程度まで落とすより、インフレ心理の定着が起こす3~4%のインフレを2%まで落として安定させることの方が難しい側面があるのです。景気の動きを睨みつつFEDの難路は続きそう。
金融緩和が儲けに繋がる市場の期待と裏腹に、物価に責任を負う「パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が必要に応じて追加利上げを実施する可能性を繰り返し強調する」のも分かるような気がします。 (・・;ウーン総じてドルが全面安となっていますが、ドル円については円そのものの弱さが意識され、それほど下がらないと考えられます。その場合、改めて円安期待が高まると考えられ、要注意です。また、ドルと円が弱い場合、必然的に他通貨が強含みます。その結果、ドル円以外の通貨ペアでより顕著に円安が進む点にも留意が必要です。例えば、ユーロ円はリーマンショック前月(2008年8月)以来となる163円台までのし上がってきました。