2023/11/15

【ドル投資】円安時代を生き抜く資産運用のイロハとリスク

NewsPicks 副編集長
1ドル=151円台に乗せた円安の最大の要因の1つは、米国の利上げだ。
新型コロナウイルス流行に端を発するインフレへの対応で、米国は2022年から歴史的なペースで利上げをしてきた。
当たり前だが「金利が高い」ということは、そこにお金を預ければ毎年、多くの利息収入が得られるということだ。
実際、米国債やドル建て預金には、異例とも言える高い利回りが付いている。
円安で生活コストが上がる中、うまく資産運用して米国の高い金利の恩恵を享受するのも一つの生活防衛だ。
円やドルに通貨を分散して持てば、円安のリスクを緩和することもできる。
特集1日目は、円の立ち位置について直感的に理解する動画を公開した。
昨日の特集2日目は、為替ニュースを正しく理解するための基本セオリーを概観した。
特集3日目は、資産運用だ。
どんな投資先があるのか。投資先のどんな数字に着目すればいいのか。
リスクは何か。
円安時代の資産運用についてまとめた。
INDEX
  • ドル6か月定期で「高金利戦争」
  • 米国債、利回り5%
  • 債券投資のポイント
  • トヨタのドル建て社債
  • 債券と株式
  • パリティとパズル

ドル6か月定期で「高金利戦争」

ソニー銀行の外貨預金の金利を決める担当者は、月曜日の金利改定に毎週、頭を悩ませている。
ライバル銀行が、次々とドル建て預金の金利を上げるからだ。
「高い金利を出して新規顧客を得るのも大切だが、自社の利益のことも考えないと…」(ソニー銀行外貨サービス推進課の工藤賢課長)
外貨預金で戦場となっているのは、ドル預金の6か月定期預金。
ソニー銀行が5%台にすると、SBI新生銀行は6%台の金利を掲げる。ソニー銀行は、最初の半年間に限っては金利を上乗せし、9%にするキャンペーンで対抗する。