[ロンドン 10日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングの内部データが10日、身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」によるサイバー攻撃を行うハッカー犯罪集団「ロックビット」によってオンライン上で公開された。ロックビットは10月、ボーイングから 「大量の」機密情報を入手し、11月2日までに身代金を支払わなければ情報をネット上に公開すると脅していた。

ロックビットのウェブサイト上の投稿によると、ボーイングの情報は10日午前に公開された。ファイルの大部分は10月下旬付けのもので、ロイターはファイルを独自に検証していない。

ボーイングは声明で部品・供給部門がサイバーセキュリティー事件に見舞われたことを認めた。

ボーイングは「この事件に関連してランサムウェアの犯罪実行者が当社のシステムから入手したと主張する情報を公開したことを認識している」とした上で、「引き続きこの事件を調査し、必要に応じて法執行機関や規制当局、影響を受ける可能性のある関係者と連絡を取る」と表明した。

ボーイングは今回の事件が航空機や飛行の安全性に脅威を与えるものではないと「引き続き確信している」と言及。一方、防衛などの機密情報をロックビットが取得したかどうかについてはコメントを避けた。