イスラエル情報機関元長官、ハマス暴発「予見できた」
日本経済新聞
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示唆に富むインタビューですね。インタビューに答えているのは、イスラエル総保安庁と言われるガザやイスラエル占領地区で対テロや防諜活動に従事する組織の長を務めた軍人です。
記者からの「対パレスチナ政策の何が間違っていたのか」との問いに対し、アヤロン元長官は、以下のように答えています。
「ネタニヤフ政権はカタールからハマスに巨額の資金が流れるのを黙認した。パレスチナ国家の樹立を実現させないため、(パレスチナ自治政府の主流派の)ファタハに対抗させた。パレスチナが分裂しているから対話をできないという言い訳にしていた」
パレスチナの国内対立を煽り、対立を回避してきたイスラエル側にも責任の一端はあると認めています。そして、今後の対話の可能性や和平には希望を示唆しています。
「パレスチナが国連加盟国になることは米国が拒否権を使って阻止してきたが、米国の対イスラエル政策もいずれ見直しを迫られる可能性がある。重要なのは、双方が希望を抱けることだ。私の生きている間には無理だとしても和平は実現可能だ」
ハマスというテロ組織とは対話や和平は無理ですし、目指すべきでもありません。しかし、パレスチナの人々と和平を共に目指すことは可能だと、パレスチナを監視してきた元諜報機関の幹部が語ることは決して軽くないと感じます。