【提言】人類と地球の未来には「新たな物語」が必要だ
NewsPicks編集部
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『人新世 科学技術史で読み解く人間の地質時代』は、変化の目まぐるしいこの時代を俯瞰し、詳細かつ骨太に論じた大著です。内容が豊富すぎてとても全てを紹介することはできないのですが、著者の平朝彦さんにエッセンスを伺いました。
平さんと言えば、地球深部探査船「ちきゅう」のプロジェクトを率いたことでも有名です。ちきゅうによる発見の一つ、地下深部の微生物については、本の中にも出てきますが、非常に興味深いです。科学がどんなに進展しても、人類が地球について知っているのはほんの一部なんだと感じます。まず知ること、知ろうとすることが、「共生」への第1歩なのかもしれません。アマゾンは原生林ではなく、かつて農業地帯だったというのには驚きました。その住民の大半が疫病によって死亡し、アマゾンは再び森林に戻ったそうです。その結果、地球がクールダウンした。
森を増やすことが温暖化を防ぐいちばんの近道なのかもしれません。アマゾンが何十万人という人が住む一大農業地帯だったが、コロンブスの大発見をきっかけに先住民死に絶えたため森林となり、それによって地球に17-8世紀に寒冷期が来たというのは、実に面白い話ですね。
たしかに100年あれば平地は森になるし、2000万年前の海底の微生物も培養すれば生き返るし、今の地球温暖化は人間の体温を基準にしているに過ぎない、など、地球に何が起こっているかを見る視点も大事だと思いました。