[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比348円24銭高の3万1949円89銭と、3日続伸して取引を終えた。日米の金融政策会合を無難に通過した安心感で、日本株は総じてしっかり。特に、日米の長期金利の低下を受けて、指数寄与度の高い半導体関連株などの外需系銘柄が底堅く推移した。日経平均は心理的節目の3万2000円台を回復する場面があったが、大引けでは下回った。

日経平均は前営業日比385円高でスタート。その後は10月18日以来、約2週間ぶりに3万2000円を回復し、485円高の3万2087円13銭で高値を付けた。後場では伸び悩み、3万2000円を下回った水準でのもみ合いとなった。

市場では、3万2000円は売りが出やすい価格帯との見方があった。加えて、国内はあすから3連休、週末には米雇用統計の発表を控えているため、見送りムードが強いとの声もあった。

TOPIXも3日続伸、0.51%高の2322.39ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.51%高の1195.27ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆5738億5900万円だった。

主力株では、アドバンテストが10%超高と大幅に反発したほか、東京エレクトロン、ファーストリテイリング、信越化学工業もしっかり。アステラス製薬、ヤマハ、三菱商事はいずれも決算が嫌気され大幅安となった。

SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「決算は総じてさえなく、慎重な見通しを示す企業が少なくない」と指摘する。長期金利の上昇一服感も一時的な動きの可能性が高く、心理的節目の3万2000円を大きく上回るためのエネルギーはまだ足りないという。

きょうプライム市場に新規上場したソフトバンクの社債型種類株式は発行価格と同額の4000円で寄り付き、小幅な値動きで推移した。

新興株式市場は、マザーズ総合が3.4%高の663.86ポイントと、大幅反発した。米長期金利の低下を受けて、グロース株優位の展開となった。東証マザーズ指数は6日から「東証グロース市場250指数」へ名称変更する。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが882銘柄(53%)、値下がりは722銘柄(43%)、変わらずは54銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 31949.89 +348.24 31987.02 31,878.36─32,087.13

TOPIX 2322.39 +11.71 2332.51 2,314.98─2,338.47

プライム市場指数 1195.27 +6.03 1199.90 1,191.52─1,203.41

スタンダード市場指数 1115.54 +3.19 1116.90 1,112.19─1,120.01

グロース市場指数 853.10 +25.42 834.22 833.94─853.19

マザース総合 663.86 +21.80 647.65 647.39─663.86

東証出来高(万株) 177007 東証売買代金(億円) 45738.59