2023/10/29

移ろう歴史と文化がつくる「性別」の摩訶不思議

NewsPicks 記者
特集第1話では、生物学・医学の専門家が、性が持つ「揺らぎ」について解説した。第2話では、人間を取り巻く社会と文化の観点から、「性の役割」の変化と多様性に向き合いたい。
もし男が妊娠したら、社会は、そして男自身は変わるのか──。
昨年、Netflixで配信されたドラマ「ヒヤマケンタロウの妊娠」は、男性もまれに妊娠・出産するようになった世界を舞台に、主人公の奮闘と成長を描いた。
俳優の斎藤工さんが妊娠する主人公・桧山健太郎役を演じ、リアリティーを追求した役作りが話題となった。パートナーの瀬戸亜季役は上野樹里さんが好演した。
©坂井恵理・テレビ東京/講談社
NewsPicksは、この作品の原作者で漫画家の坂井恵理さんにインタビュー。
物語の発想に至った経緯や、作品に対する反響などについて尋ねた。
現実では、男性が妊娠することは起こり得ない。
だが興味深いことに、男性があたかも妊娠したように振る舞う習慣は、世界各地の「未開社会」で存在している。
記事の後半では、生物学的な違いに固執しない多様な社会のあり方について、文化人類学者の橋本栄莉・立教大学准教授に聞いた。
INDEX
  • ある日突然、マイノリティーに
  • 編集長に拒まれた「中絶」
  • 「気持ち悪い」の正体とは
  • 現代社会には「神話」が必要?
  • 性別とは「摩訶不思議」