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一帯一路は中国の経済減速などの影響で失速していましたが、そこにウクライナ侵攻をしたプーチン大統領のファクターが会合に水を差したのでしょう。確かに会合自体は不発だったかもしれませんが、中露の連携はさらに深まったようです。首脳会談では「共通の外的な脅威は、ロシアと中国の交流を強めることになる」と合意し、米国との対立を念頭に両国がさらに協力していくことで一致しています。
中国も苦しむ「債務のわな」 対アフリカ融資は97%減 恩恵の代償
https://www.asahi.com/articles/ASRBG5VYBRB7UHBI012.html
「16年はアフリカ全体に284億5千万ドルを融資していたが、22年には9億9千万ドルと97%も減った。」
アジア、アフリカ諸国は、非常に短期的視野で、金が出るから一帯一路に沸いていただけで、金が出ないなら中国詣でもしなくなります。
中国としても、「アフリカ諸国に25兆円貸したら、返済が滞るようになった」、つまり、返済能力のない相手に融資してしまった、というのが、現時点でのアフリカ方面の到達点です。
結局、バブルの時に、後先考えずに外国の不動産を買い漁ってしまった、というような話でした。
これからは、東アジアからアフリカ、ヨーロッパに至る、というような、スケールばかり大きなことを言うより、適格な投資先かどうか精査してから、適切な金額を融資する、という当たり前といえば当たり前のことが増えるでしょう。
主な融資先として残るのは、カンボジアやラオスといった東南アジア諸国、それから、政治的判断が入った査定にはなりますが、少なくとも原油とガスと穀物は持っている、ロシアと中央アジア諸国になるでしょう。
「シルクロード」の目的地はロシアに 細るチャイナマネーが迫る変化
https://www.asahi.com/articles/ASRBK76F6RB2ULFA01Q.html?iref=pc_rensai_article_short_1961_article_4国際刑事裁判所から戦争犯罪で逮捕状か出されているプーチンを、よくここまで歓待厚遇しましたね。そりゃ周囲の参加国は引くでしょうし、誰もプーチンの隣には座りたくないでしょう。経済破綻が見えてきた中国の一帯一路には期待できないと考える国は増えるだろうし、残って結束するのは中国、ロシアなどの独裁国家になり、民主主義vs権威主義の構図がさらに鮮明になりそうです。