国連安保理、ガザ戦闘一時停止要請の決議案否決 米が拒否権行使
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私も国連本部で取材をしていました。各理事国からは遺憾や失望の声が挙がりましたが、「やはり」という反応で驚きはありません。アメリカはこれまでもイスラエルに不都合な決議案を拒否権で葬ってきたからです。ただアラブ諸国の怒りの炎に油を注いだのは必至。同じ日にジュネーブの国連人権理事会では、米大使の演説中に多くの参加国が背を向けて無言の抗議を行いました。
ロシア案とブラジル案の二つが安保理に出され、普通ならブラジル案が採択されるのがセオリー。いくらイスラエル寄りのアメリカとはいえ、人道的な停戦の安保理決議案でもアメリカは拒否権を行使。アメリカの拒否権は珍しいことではないが、理由が「決議案がイスラエルの自衛権に言及していなかったから」は、さすがに厳しい。
英国はイスラエル寄りの棄権、ロシアはハマス寄りの棄権、ということか。残りの12か国は日本や中国も含めて賛成。これまで何度も繰り返されてきたことだが、安保理の拒否権という制度の歪さが露わになった。