脱炭素のプランA。なぜ日本はアンモニアを火力発電燃料に用いるのか
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火力発電からのCO2排出を削減する「アンモニア」。昨年から取材してきましたが、日々ニュースを見ていると、日本と欧米ではかなり温度差があります。
技術的な実現可能性は? 本当にCO2を減らせるのか? なぜアンモニア発電は日本やアジア以外で検討されてこなかったのか? 脱炭素にまつわる国際ニュースに触れるたび浮かんでくるさまざまな疑問を関係者にぶつけました。3回連載でお送りします。Plan AなのかPlan B/Cなのかは分からない。でも複数のプランを持つことは、とても重要だし、不確実な未来に対して技術で備えるというのはそういうことだと思っている。
若干精神論的な話もあるが、色々なものを続けられるのは、個人的には日本とかアジア圏の強みではないかと思うことがある。宗教の構造としても二元論ではないし、複数の宗教の間でも重なるところがある。寛容・多様な構造を社会的に一定持っている。
欧米の場合は、逆に決める力が強い。だから決めた方には一気に推進するが、各人から見た合理性の違いへの不寛容や、一種の適当さ・曖昧さを許容しないデメリットも発生することが多い印象。
アンモニア自体については、水素と比べて温度帯として扱いやすい。元の元素的には世界のどこにでもありふれているもので、再エネと組み合わせれば(生成時のCO2を減らす)、エネルギーキャリアとしては技術確立によっては一定の競争力を持ちうるのではないかと思っている。
下記など製造方法の変化にも注目。最近全固体電池で出光が出てくるが、ここでも出てくる(あとはつばめBHB)。
アンモニア 製造コスト半減 ガス火力より発電安く
https://newspicks.com/news/6865276
「アンモニア製造」に100年ぶりの革命
https://newspicks.com/news/6266370アンモニアを製造するのにCO2が排出されるので、CO2排出量ゼロではない。
余っているならまだしも肥料向けに製造したアンモニアを火力発電に使うのはもったいない。
地球温暖化への対策という意味でのCO2排出量はNOxやSOxなど各種温室効果ガスの排出量をCO2量に換算した値で、アンモニアを燃やせばNOxが出るのでそこでもCO2排出量ゼロではない。
排出ガスからNOxやSOxを除去できるから大丈夫、という意見もあるが、除去するのにもエネルギーが必要なのでCO2は出る。(除去装置の拡大も必要)
アンモニアが余って仕方がない、という状況で石炭火力の燃料の置き換え程度にしかならないのではないか。
水素の液化技術がまだ実用レベルでなかった時代に液体で扱いやすいアンモニアを代替燃料として使おう、という話だったような。
アンモニア製造にかかるエネルギーが格段に下がるようなイノベーションが起こすことができれば良し。