(ブルームバーグ): ソフトバンクグループの出資先で、シェアオフィス事業を展開する米ウィーワークは、社債5本の利払いを見送った。同社は「デフォルト(債務不履行)事由」となる前に利払いを実行するため30日の猶予期間に入る。
米証券取引委員会(SEC)への2日の届け出によれば、同日期限を迎えた利払い(現金約3730万ドル=約55億9000万円、PIK=利息現物払い債=5790万ドル相当)が見送られた。
同社は利払いのための十分な流動性を有し、猶予期間中の利払い実行を選択する可能性があると説明。債権者との交渉や現金確保のため猶予期間を活用する。
債券価格報告システムのトレースとブルームバーグの集計データによると、ウィーワークが利払いを見送った社債は、直近では額面1ドル当たり9セントと、著しいディストレスト水準で取引されている。
ウィーワークは今年3月、約15億ドルの債務削減で債権者と合意し、ソフトバンクGが保有する無担保社債10億ドル相当を株式に転換すると発表。しかしその後再び窮地に陥り、8月の段階では、持続的な赤字とオフィススペースのメンバーシップ解約に言及し、事業継続能力に「かなりの不安」があるとの認識を示した。
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原題:WeWork Skips Bond Interest Payments, Enters 30-Day Grace Period、WeWork to Withhold Interest Payments, Enters Grace Period(抜粋)
(社債価格や背景を追加して更新します)
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