2023/10/2

【山崎 元】がんになって見えた「人生とお金の本質論」

経済評論家
人生の「探求者」たちのエピソードから、自分らしく、しなやかに生きるヒントを探る連載「Life Quest(ライフクエスト)」。

今回登場するのは、経済評論家の山崎元氏。

金融業界を渡り歩いたあと、資産運用や転職など幅広い分野で書籍を出したり、メディアに出演し、ポジショントークなしの金融・投資情報を、誰にでもわかる形で世の中に届けてきた。

今年2月、昨年から食道がんを患っていることを公表。その後も、抗がん剤などの治療を進めながら、執筆や講演など精力的に活動を続けている。

余命宣告を受けた今だから見える人生論、そして、ぶれないお金の哲学について、NewsPicksに余すことなく語った。
全5回
INDEX
  • 違和感は「食道がん」だった
  • 本格派の酒飲みが受けた「宣告」
  • お酒に依存性はなかった
  • 即座に前向きになれたが...

違和感は「食道がん」だった

私は昨年(2022年)8月、がんになりました。
体に違和感があったのは、6、7月頃です。扁桃腺が痛いわけでもないし、咳き込むわけでもないものの、のどのあたりがなんとなくモヤモヤする感じがしました。
何かの感染であれば、抗生物質でも処方してもらえばいいかとも思い、近所の内科に行きました。
ですが、新型コロナウイルスがまだ広がっている時期で、医者も怖がって、のどをしっかり診てくれず、炎症を抑える薬を処方してくれただけでした。
山崎 元(やまざき・はじめ)/経済評論家
1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。以降、12社での金融関係の転職を経て、株式会社マイベンチマークを設立、代表に。楽天証券経済研究所客員研究員も兼務したが、2023年3月に退社。65歳
その後も、のどのモヤモヤが治らないので、今度は耳鼻科を探して、耳鼻科で内視鏡でのどを診てもらいました。