日テレHD株が一時ストップ高、スタジオジブリ子会社化を好感
Reuters
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株価は水物なので、短期的な反応と考えた方が良いと思いますが、日テレさんのジブリ買収が、日テレ自身の今後の方向性を示すものなのか、単発の施策なのかが最も注目されるポイントになると思います。
日本のテレビ局は、テレビCMビジネスというドル箱事業があったために、デジタル化や事業シフトが遅れていると言われ続けてきましたが、ここに来て地上波の視聴率の長期的な低下が明確になり、早期の事業モデルのシフトが重要になると考えられています。
TBSがU-NEXTと提携しVIVANTに大きな投資を断行したように、今までは比較的横並びの印象が強かった地上波各局の経営陣が、今後大きく変わってくる可能性があります。
その経営陣の方針により、10年後の各社の事業モデルは全く違うものになっているかもしれません。みんなが買うだろうと思うから上がるのですが、日テレはそう楽観的には考えていないでしょう。鈴木敏夫社長が会見で話しているように、宮崎駿監督がいつまで作れるのか、後継のヒットメーカーを育てられるのか、テレビアニメに乗り出せるのかなど難しい経営課題が山積です。過去の映画作品はこれまでも日テレが独占してましたから、この点での新たなメリットはありません。日テレの手腕が問われるのはこれからです。
テレビ局のビジネスモデルをコンテンツホルダーに変えていくということであれば良い一つの手ではあるのかもしれませんが、一方で宮崎監督がどこまでコンテンツをつくり続けることができ、後任がしっかりと育てられるかどうか、ここが不透明であることをどこまで織り込まれたディールがおこなわれたか、生の交渉現場をみてみたい想いです。