2023/9/19

【ゆうこす】いま「モテクリエイター」がルッキズムを学ぶ理由

NewsPicks編集部 記者
《ルッキズムに関する本を1年前くらいから沢山読んでいて、悩んで考えさせられる事ばかりです。私がもっと生きやすくなる為にも、発信者としてなるべく人を傷付けない言葉を選ぶ為にも、いろんな考え方を知っておきたいんです。》
本特集の企画が立ち上がったばかりの7月下旬、たまたまこんなツイートが目に入った。投稿者はゆうこす。ご存じ「モテクリエイター」として多方面で活躍中の29歳だ。
ゆうこすといえば「女性は努力でキレイになれるし、それが自信や力になる」というメッセージで大勢の若い女性をエンパワーしてきたインフルエンサーだ。その彼女がいま、ルッキズムに対して思うこととは?
実は今回のインタビュー、いちど彼女に断られている。
「モテモテ言っている私がルッキズムについて語るなんて、絶対にたたかれると思って怖かった。でも、モテモテ言っている私がルッキズムを語るからこそ、むしろ考えるきっかけになるんじゃないか……そう考え直したんです」
プライベートでは昨年12月に結婚し、人としてますます成熟を重ねるゆうこす。そんな彼女が、ルッキズムをめぐる考察の数々を経てたどりついた、新しい「モテ」の境地を聞いた。
INDEX
  • 「偏ったモテ」にとらわれた10代
  • 「痩せてないと許されない」世界
  • 自分の体に「オープン」になった
  • 「想像力」のある人が美しい
  • 新しい「モテ」の定義とは?

「偏ったモテ」にとらわれた10代

そもそもの話をすると、私が生まれ育ったのは、福岡県の北九州市です。10代のころ、私の周りにあったのは、いわゆる「男はキッチンに立つな」みたいなカルチャー。一方で、「女の子はアタマがいいとモテない」みたいな雰囲気もあって、当時は何も疑うことなく、自分もそう思っていました。
その後、アイドルを経てYouTubeの配信を始めるのですが、1本目の動画から「モテメイク」としてタレ目に見せるテクニックや、ぷるんとしたアヒル口にするテクニックなどを発信していましたね。
だって、それが正しいと思っていたから。なんでみんなもっとかわいく、か弱く見せないの? それが女の子の正義じゃん、って。
だけど、それから会社を設立して、いろいろな方々との関わりが増えていくなかで、世の中にはたくさんの考え方や価値観があるんだなという、当たり前のことに少しずつ気づいていったんです。
(Oleg Lyfar/iStock/Getty Images Plus)