(ブルームバーグ): 英半導体設計会社アーム・ホールディングスは新規株式公開(IPO)に向けたロードショー(機関投資家向け説明会)で、2024年3月期の売り上げが11%増加し、25年3月期は20%台半ばの増収になるとの見通しを示した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、データセンターや人工知能(AI)に必要な半導体需要が追い風になるという。

同関係者によれば、アームの幹部がニューヨークでの投資家昼食会で予測を示した。情報の非公開を理由に匿名を条件に語った。

ソフトバンクグループ傘下のアームは最大48億7000万ドル(約7200億円)の調達を目指している。同社のIPOは今年最大となる見込み。アームの成長見通しに対する投資家の受け止め方は、上場時の評価額を決定する鍵となる。

説明会に出席した投資家らが匿名を条件に話したところでは、レネ・ハース最高経営責任者(CEO)は26年3月期にかけて堅調な成長が続くと予想し、売上高は10%台後半の伸びになると見込んでいるという。

アームの担当者はコメントを控えた。

プレゼンテーションによると、アームの23年3月期の調整後営業利益率は29%で、第1四半期にはこれを40%に拡大する計画。長期的には営業利益率は60%、EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前損益)の利益率は約65%を見込むという。

アームは9月13日にIPO価格を決定し、翌日に上場する予定。

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原題:Arm Sees Sales Growth of More Than 20% Next Year Boosted by AI(抜粋)

--取材協力:Ian King.

(説明会に出席した投資家の話などを追加して更新します)

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