世界シェア、中国勢18品目で拡大 電池・素材で攻勢
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これは昨年2022年の数字でして、中国の米国向け財の輸出額は昨年までは伸びていました。携帯電話は2021年と比べ8%伸び、蓄電池に至ってはほぼ倍増でした(末尾のJETRO記事ご参照)。トランプ政権の課した追加関税を、バイデン政権が維持していたにもかかわらず、また、安全保障を考慮した国際供給網の議論が盛り上がっていたにもかかわらず、中国の対米輸出は増え続けていたのです。
一転して2023年前半に、中国の米国向け財の輸出は25%も減少しました。これが中国製品の世界シェアや、中国の経済成長、そして中国に電子部材や機械を輸出してきた日本経済にどういう悪影響を及ぼすか、注目されます。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/02/0be52e2b4c435e67.html脱中国依存と言うのは簡単だが、サプライチェーンのあらゆる階層で過去数十年に渡って蓄積した人的資本や取引関係の厚みは、なかなかすぐに代替できるものではない。かといって、着手しないといつまで経っても一極集中は解消しない。
この鶏と卵の状況下で、各企業が採れる現実的な打ち手は一足跳びの脱中国ではなく中国を含むサプライチェーンの多様化・多重化になる。
まさにそう言う背景に円安も加わって、我々の国内工場にも他業種からの引き合いがあり、いくつか生産委託や開発委託も受けている。大胆に決断し、急いで着手し、地道に変革していくしかない。アメリカから締め出され始めているとはいえ、アメリカの言うことを聞かない国もまだまだあるので、産業が壊滅するわけではないのかもしれません。
例えば中国・ロシアが中心となってアジア諸国に拡大しつつある上海協力機構は、人口・GDPともに全世界の半分を占めます。その中にはもちろんインドのように米中両方にいい顔をする国もいますが、要するに中国製品の販路はまだまだ拡大の余地があるということです。