NY株反発、115ドル高 FRBの利上げ停止を期待
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きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。
ただ、上値も重く伸び悩む動きも見られました。
取引開始前に8月の米雇用統計が発表になりましたが、失業率が3.8%と予想以上に上昇したことが株式市場をサポート。
非農業部門雇用者数(NFP)は18.7万人増と予想を上回ったものの、前回、前々回分が大幅に下方修正され、相殺されています。
注目の平均時給は前年比4.3%の上昇と予想通りではあったものの、前月比が0.2%の上昇に鈍化しており、賃金上昇傾向への一服感を示す内容でもありました。
今回の米雇用統計を受けて、FRBの追加利上げ期待が無くなったとまでは考えづらいですが、再来週の米消費者物価指数(CPI)の内容次第では、少なくとも9月FOMCでの利上げはほぼ確実に見送られそうな数字ではあります。
短期金融市場/FEDウォッチでも年内の利上げ期待が後退しており、あと1回の確率を37%程度で織り込む動きとなっています。
米株式市場は取引開始直後こそ買いが先行しましたが、米国債利回りが急速に上昇に転じたことから、IT・ハイテク株中心に売りが広がり、指数も上げを失って、ナスダックは下げに転じる動き。
米雇用統計はFRBの追加利上げ期待は後退させたものの、ソフトトンディングのシナリオを強化する内容でもあり、米国債利回りは10年債や30年債といった長期ゾーンが上昇。
一方で政策金利に敏感な2年債は横ばいとなっています。
米株式市場のファンダメンタルズにとっては好都合な状況とも思われますが、このところの米株式市場は米国債利回り上昇に対して過度に苦手意識を強めており、きょうもシステマティックにネガティブな反応を見せているのかもしれません。
VIXは更に低下して楽観、原油価格も上がって来てCPI推移が懸念されますが果たして。