[東京 30日 ロイター] - トヨタ自動車が30日発表した7月の世界販売と世界生産(いずれもトヨタ車とレクサス車のみ)は、半導体不足の緩和などでともに同月として過去最高だった。一方、電気自動車(EV)の急速な普及などで競争が激化している世界最大の自動車市場、中国での販売と生産は前年同月を下回った。

世界販売は前年同月比7.8%増の85万9506台で6カ月連続のプラス。半導体の需給逼迫や新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた前年からの回復が続いている。このうち国内は35.2%増の14万1178台、海外は3.7%増の71万8328台だった。

地域別では北米が8.9%増。小型車「カローラ」やピックアップトラック「タンドラ」のハイブリッド車(HV)などが好調だった。一方、中国は15.4%減だった。販売競争が激化しており、前年同月に実施された購買税減税策の反動もあって2カ月連続で前年を割り込んだ。

世界生産は同14.6%増の80万9400台となり7カ月連続で前年を上回った。国内は39.2%増の30万8686台だった。海外は3.3%増の50万0714台で7月として過去最高となった。北米は2.5%伸びたが、中国は23.5%減った。販売競争の激化に加え、前年の新規立ち上げラインの本格稼働による生産増加の反動が出た。

HVやEVなどの電動車販売は世界全体で38.8%増の30万8930台。国内は74.3%増、海外は29.6%増だった。海外のうち、中国は4.8%減ったものの、北米は55.4%増えた。

日野自動車とダイハツ工業も含めたグループ全体では、世界販売が5.2%増の91万8345台、世界生産は10.0%増の91万8347台となり、世界販売は6カ月連続、世界生産は7カ月連続でそれぞれ前年超えとなった。