シャトレーゼ、1泊3食付の体感ツアーに応募者殺到 大好評だった「アイス食べ放題」をやめた深いワケ
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最近のマーケティングでは顧客とのつながりの強さを表す「エンゲージメント」、少し前には「LTV(Life Time Value: 顧客生涯価値)」なども言われるようになり、長期に渡って商品を買い続けたくなるような関係性を顧客との間で築くことが重要になってきています。
「ファンマーケティング」といった言葉も出てきていますが、いかにファンを作り、長期的な売上成長を見込める状態を構築するかが、今の企業マーケティングに求められています。その点において、記事にあるシャトレーゼの方向転換はとても時代にあった決断なのかもしれません。
とくにスイーツ食品のように、中食・外食も含めた競合が多く、新規参入の障壁も低い、また流行・季節性の変動が早いために新商品開発競争も激しい、さらに粗利率もそれほど高くない商品群ともなれば、単発の商品販売を繰り返していく戦略では、長期成長は現実的ではありません。
熱狂的なファン作りは、ブランドの好みが表れやすいファッションブランドなどだけでなく、食品業界でも重要なマーケティング戦略になってきているようです。「食べ放題」という切り口だけで発信してしまうと、それだけを目的にした消費者が、背景を知らないまま消費だけして終わってしまう、というのは他にもよく見られるケースだと思います。
価格や「お得」だけを訴求するのではなく、背景を丁寧に消費者に伝えることが、本当の価値を理解したファンの醸成につながると思うので、認知からファンづくりのフェーズにするために食べ放題をやめることに納得しました。
>当時は1人で何本もアイスを食べて、そのまま別の目的地に移動するというケースも多かったが、アイスのサンプリングの場だと割り切っていた。また、アイス食べ放題が旅行雑誌などのメディアに取り上げられることで、ブランドの認知度向上に役立つというメリットもあった。
本来伝えたかったのは「なぜおいしいのか」「なぜ安いのか」ということだ。しかし「シャトレーゼは太っ腹だ」「シャトレーゼのアイスがおいしかった」ということだけが強く印象に残っているのではないかとも考えるようになった。各地でシャトレーゼファン、多いですよね。熱狂的なファンを作るためのこの施策はとても良いと思います!工場スタッフさんもエンドユーザーに触れることができて良いですよね。食べ放題も良いですが、ファンづくりに寄せる戦略はとても良いと思います。しっかりとマーケティングをしているメーカー、きっとマーケティングの方が優秀なのでしょう!
>「シャトレーゼが展開する店舗数も増え、出店エリアも拡大していった。認知度向上を図るステージから脱却し、熱狂的なファンをつくることが今後重要になると考え、1泊2日のツアーを企画することになったという」