そごう・西武「スト」 大手百貨店労組も支援へ
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そごう・西武は、UAゼンセンという日本民間最大の複合産業別労働組合の流通部門の一員であり、高島屋や三越伊勢丹などの百貨店の労働組合もここに加盟しています。仲間の労働組合が支援をするということは、スト権集約の目的に共感しているということだと思います。その意味で言えば、中身の仔細はわかりませんが、ストまで労働組合を追い詰める経営判断に大いに問題があると言わざるを得ません。穏健な労働組合なのに、ストにいたろうとするのは、労使関係のガバナンスを担う経営の、キーマンの不在を想起せざるを得ません。
しかし、セブン&アイグループの労働組合連合会の動向が見えないのが、気がかりです。日本では企業内組合が主体ですが、欧米では産業別組合が一般的です。
同業企業同士、ビジネスではしのぎを削るライバルですが、労働者組織である労働組合では逆に肩を組み合うヨコのつながりになる。
社会装置の観点から見れば「へぇ〜、そうなんだ」といった程度の認識が一般的かもしれませんが、リアルの現場ではもっと生々しい感情のある世界です。
「団結」とは決して口だけのものではなく、こうして実力行使されることで大きな社会的インパクトがあることを、あらためて感じるニュース。
会社があるから、働ける。
従業員がいるから、会社が持続する。
労使双方が寄って立つ前提は、立場という観点からは決して交わりません。
果たして「ともにどうあるべきか」という視点から議論を尽くしたのでしょうか。
双方に敬意なき労使関係の行く末は決してハッピーではないと考えます。別の記事をピックしていたので、再掲。
日本では圧倒的にストが減少しています。
フランスに行くと当たり前のように交通ストがあり、教員ストがあり、労使関係がある緊張感の中で成立しているように思えます。
百貨店の従業員は、テナントが直接派遣している社員も多いため、労使関係は複雑ですが、今回の売却計画をめぐる争点では、きちんと労働者が主義主張をするべきだと思います。
もちろん労使協議で妥協点が見つかることが最適ですが、
怒りをきちんと表明する、労使関係に緊張感があること、
ある種健全な方向性に向かうためのストは必要かと思うのです。