177Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
苦しい説明のように聞こえますが、植田総裁の説明は正しいと思います。というのも、国民が感じる物価の先行きは日銀が発表する「生活意識に関するアンケート調査」で確認できます。1年後の物価は11.1%上昇、5年後は毎年8.1%上昇と過激なインフレが想定されています。一方、金融市場で織り込まれた先行きの期待インフレ率は1.1-1.3%です。金融緩和を維持する日銀は、金融市場で織り込まれる期待インフレを重視します。これを11.1%ものインフレを想定する国民に説明するわけですから、無理な説明に聞こえるのも無理はないと思います。
展望レポートのインフレ率見通し(来年度+1.9%、再来年度+1.6%)に基づいたご発言だと思います。
難しいところで、例えば日銀が公表する「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」はいずれも騰勢を強めており、CPIはヘッドラインで米国を超えています。もちろん、展望レポートで24-25年度のコアCPIが2%を切っている以上、植田総裁の発言は矛盾がありませんし、むしろそうあるべきですが、同じ目線を海外勢が持ってくれるかどうかは保証できないという怖さがあります。それは円相場を見れば分かる話でしょう。
日銀は総務省がCPIを公表した2営業日後、「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」として、刈込平均値、加重中央値、最頻値を公表しています。
https://www.boj.or.jp/research/research_data/cpi/cpirev.pdf
7月分のデータはいずれも公表されている2001年以降で最高を記録しています。依然として需給ギャップはマイナスであり、インフレの起点も輸入インフレですから、金融緩和を継続する妥当性はあるのでしょう。ただ、インフレを放置し続ける場合、中銀への不信感へとつながります。それを図る一つのバロメーターがインフレ期待です。現在、日本ではサーベイベース、マーケットベースともに高い水準を記録しています。
いずれにせよ、この発言が外国為替市場で緩和継続を示唆したものと評価された場合、円安を招くことにもつながります。

尚、刈込平均値は品目別価格変動分布の両端の一定割合(上下各10%)を機械的に控除した値、加重中央値は価格上昇率の高い順にウエイトを累積して50%近傍にある値、最頻値は品目別価格変動分布において最も頻度の高い価格変化率、と説明されています。
日米欧の中央銀行トップの中で、日銀だけが学者エコノミストでありますので、今回のカンファレンスのテーマである「経済の構造変化」に言及するコメントを期待していましたが、各種報道をみる限り「安全運転」をされたようです。基調的なインフレ率に関する判断や金融緩和政策についての説明は、これまでの総裁の公式答弁を踏襲しているように読めます。ただし、「国内需要のトレンドが健全」という評価は、4~6月GDPで家計消費がマイナス2.2%も減少したことを踏まえると、かなり無理がある表現です。
なお、「目標のインフレ率を若干下回っている」の中の「若干」は、原語では、「a bit 」と口語表現になっており、「ほんのちょっとだけ」という語感になります。
潜在成長率が2.5%ある米国のインフレ率が3%強に下がってなお、FRBはインフレ心理が高止まりすることを警戒しています。潜在成長率を超えるインフレが経済を過熱させ、上がった物価が購買意欲を削いでリセッションを深刻化させ、結局は中長期的な成長力を落とすことを恐れるが故でしょう、たぶん。
日銀は生鮮食品を除くコアインフレ率を今年度2.5、来年度1.9%、再来年度1.6%と見ているようですが、足元の物価が上がって4月に置いた今年度1.8%との予想を2.5%に上げざるを得なくなり、それと平仄を合せつつインフレは一時的と主張するため来年度を2.0%から1.9%に落とし、再来年度を1.6%に据え置いたと見えなくもありません。今年度と来年度は上振れリスクが高いとしながら、再来年度に言及が無いのも不思議です。
日銀が物価の基調を掴むため算出する7月の刈込平均値は3.3%、最頻値は3.0%の上昇で、加重中央値こそ1.6%であるものの、物価の上昇基調は続いています。日銀の物価予測は政策的な意図を排した客観的なものなのか? 
需要不足が喧伝されますが、いくら需要を作っても、日本国内で産まれる財やサービスに魅力がなければ、日本の生産設備は使われません。しかも多くの国民は、公式統計が表す物価でなく、肌感覚による実感で購買行動を決めるのです。それが今年に入って急速に上昇し、10%を大きく超えて来ています。ここまで来ると、インフレ目標の追及が購買意欲を削いで景気の足を引っ張り、景気の振幅を大きくさせて、我が国の中長期的な成長力を落とす要因にもなりかねないように感じます。
潜在成長率がゼロパーセント前半に留まる我が国のインフレ目標を2%とするのはそもそも高すぎますし、3%、4%といった物価上昇を放置して良いとも思えません。長く続いた異次元緩和と財政拡張の結果、我が国には金利を上げられない構図が出来上がっています。緩和を続けると主張せざるを得ないのは分かりますけれど・・・ (・・;
日銀の植田総裁が26日、ジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのパネル討論会に参加しているようです。
討論会で「基調的インフレは依然として目標の2%を若干下回っていると、われわれは考えている」と発言。「日銀が現行の金融緩和の枠組みを堅持しているのは、それが理由だ」と述べているそうです