大手コンサル関与で再生計画 売り上げ急減のビッグモーター
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令和4年9月期の売上高は約5900億円で最終利益は約185億円ながら、不正に注目が集まったことから今後はあてになりません。現時点で確からしいことは以下の通りです。
(1) 流動資産関係
・流動負債は600億円程度(内償還期限を迎えている流動負債は90億円程度)
・現預金は約320億円程度
・多数の車両在庫(資産)を有する
現時点でのキャッシュには問題はありませんが、今後の償還のタイミングで試練に直面すると思われます。
(2) 固定資産・無形資産関係
・好立地店舗の所有権または借地権
・自動車販売、修理で日本最大級の展開(規模の経済)
・大規模事業を熟知しているところに大きな強み
(3) ブランド力(本質的に無形資産の一部ですが別建てで記載)
・ブランド力は大きく棄損されている
・顧客、損保会社、行政機関からの多発的な訴訟リスク(不正行為の補償)
(4) 企業文化関係
・売り上げに対する達成指向性が極めて高く、気性が荒いものと推察
・企業倫理や社会貢献に対する意識が極めて希薄
同社の事業展開は放置するほど回復不能になる範囲が拡大するステージになっていると思います。本来、同社の事業再生に係るコンサルティングとして、上記(1)~(4)のすべてを考慮に入れた最適化が必要ですが、すでに同社が希望すると思われる、同社を母体としての存続は不可能になりつつあります。その大きな理由は、上記(3)と(4)によります。逆に同社の魅力は(2)にあります。
デロイトトーマツグループの「ファイナンシャルアドバイザリー」の関与であれば上記(1)の範囲だと思われ、上記(1)~(4)のすべてを考慮に入れた最適化ではなく、救急救命の必要性の範囲にとどまります。
もしそうだとすれば、本来は金融機関のサポートにより実行される範囲であったはずのものが、銀行側がサポートを断ったか銀行の希望、ビッグモーター側が銀行任せにしたくないと考えたかのいずれかの理由により、自力で計画を立てる必要が出てきたため、コンサルティングに依頼したということだと思います。これは、トーマツの事業再生チーム(FA)をどのような経緯で雇ったか?によって、会社の意向と、今後の流れはかなり変わって来ます。
①トーマツを紹介したのは銀行団
会社側が渋々だった場合、機能し始めるのに時間が掛かります。
会社も乗り気であれば、銀行団了解のもとなのでかなりスムーズ
②トーマツと話をしたのは創業者又は創業者一族
トーマツがこのような経緯で関与するとは考え難いですが、この場合には、銀行団との溝を埋めるのがかなり難しい…
ただし、創業家一族が完全にギブアップしている場合には、逆にかなりスムーズ。
ビッグモーター社の会社法監査をやっている監査法人どこだろう?
トーマツ以外だとしたら、トーマツの初動アクションはタフになります。
追記
可能性はかなり低いですが、実は買収に興味を持っている企業(やファンド)がいて、そこがトーマツ事業再生チームを紹介したというケースも考えられます。
いずれにしても、担当チームはかなりタフです。
追記
事業再生チームが動くことは、コンサル分野でもかなり機密性が高いこと。通常は、こんな風にリークされません。トーマツFA、今回はそれなりのメンバーをアサインしているはずなので、トーマツからは絶対に漏れないはず。
では、誰が漏らしたのか?それが分かれば、ディールの意味合い、ある程度分かります。否定的なコメント多いですね。
保険金不正請求やパワハラ、除草剤等の企業体質は確かに生半可な対応では再生しないものですが、一方で全国300店舗の巨大な買取網、販売網、部品供給網はものすごい企業価値があると思いますけどね。
膨大な見込み客リストもある。
ハゲタカさんが安く買って高く売るでしょう。
中国資本もたぶん狙ってますよ。