2023/8/18

「売上の6割」を捨てても家訓。平田牧場の「生き様」がすごい

NewsPicks編集部 ライター
日本海に面し、酒田港や庄内平野、鳥海山に囲まれ、自然豊かな山形県酒田市。
豊富な魚介類や米などで知られる、庄内地方の中心部とも言える歴史あるこの街に、生産から製造・加工・流通・販売までの「6次産業」を貫く企業がある。
平田牧場──。
東京都内でもトンカツ料理店や物販店を展開しており、馴染み深い方もいるかもしれない。
市中心部には、直営の物販店がどんと構える。まさに「平田牧場のまち」酒田市
実はこの会社は、今、最も日本で知られている養豚場の一つである。現在の社長は17代目であり、地元屈指の名士だ。
現在は、養豚の域を超えて、歴史的建造物の維持・再建など地域貢献ビジネスまでも展開するが、そこに至るまでの道程は紆余曲折の連続だった。
「家訓」を重視し、売り上げの6割強を捨ててまで会社と雇用を守ったエピソードから、ブランド豚誕生秘話、さらには「舞妓から豚まで」という驚異のビジネスで地域に貢献するスタイルまで。
日本を陰で支える「地域の名門企業」の実態に迫った。
INDEX
  • はじまりは「2頭の豚」
  • 「売上の6割」を放棄した男
  • あの「三元豚」発祥秘話
  • 6次産業に取り組む理由
  • ノブリス・オブリージュの責務
  • 「利益を出し続ける意味」とは?