経団連・十倉雅和会長に直撃!「少子化は『静かなる有事』。 対策の財源は保険料だけでなく税も含めた検討を」
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少子化は高齢化の裏返しで、人口ピラミッドの問題という側面はありますし、マクロ経済への影響もブラック・エレファントとして避けられない問題ではあります。
それらは少子化対策として、政治や政策面からも、若年層に子育てのできる基盤や余裕を持たせることが急務です。
しかし、もっと身近なところ、ミクロな視点でとらえてみると、記事にもある「労働力」の問題が最も深刻だと思います。特にコロナ禍を境に、中小企業の労働力不足が深刻。中小企業は従業員に求められる業務範囲が幅広い分、リスキリング以前にスキリングの面でも深刻な格差、地盤沈下が見られる状況になりつつあります。
中小企業の若手社員は、ターンオーバーはもとより、今や求人広告を出しても給与に魅力がなければ応募が来ない状態、さらに精神的なプレッシャーで出社できなくなる割合も増えてきているのではないでしょうか。経済的な基盤が整わないままでは、働いている最中でも常に余裕はなく、自らの持分を越えた領域の業務は取りにいけない。スキリングの面でも、昔のような「先輩のやり方を見て学べ」という放牧状態では育たない。
にもかかわらず、中小企業の幹部側が、昔ながらのノルマや詰め、叱責に比重を置いた経営手法のままでは、スキル以前に人材が定着せず、ノルマ達成のために業務を「取り繕う」ことに専念するようになります。こうなると顧客側から見ても業務が穴だらけになり、ビッグモーターのように事業自体が顧客にとって価値をもたらさなくなる状態に陥ります。
リモートワークはできない、ITなどの自動化も進まない、スキルアップに応じて給与も上げられない。そうした三重苦の構造ではなおさらです。
国内企業の大半は中小企業なのですから、ここを重点的に見据えて意識改革をはかっていかなければ、もはや日本では企業という経済主体が基盤から崩壊してしまって取り返しのつかない事態になりかねません。
(参考)
https://newspicks.com/news/8763597
https://newspicks.com/news/8762802
https://newspicks.com/news/8762285
https://newspicks.com/news/8699341