【メンバー募集】現在の価値観で、ビジネスウェア選びの新基準を一緒に作りませんか?

2023/8/10
 さまざまな要因から、働き方や価値観が多様化した現在。
 「ビジネスウェア」とひと括りにするのは簡単だが、シーンや相手、企業ごとにふさわしいとされる服装はさまざまで、悩む人が多い。その悩みに応えることはできないだろうか。
 青山商事では、現代社会で働くビジネスパーソンと一緒に、新しいビジネスウェアのあり方を考える共創コミュニティ「シン・シゴト服ラボ」を展開。
 「ビジネスウェア3.0を定義する」をコミュニティミッションに掲げ、リモートワーカーの快適性を求めたジャケットの開発や、「洋服の青山」の店舗スペースの有効活用、就職活動における装いをアップデートする「#きがえよう就活」という3つのプロジェクトを実施してきた。
 4つ目となるプロジェクトは、ビジネスウェア選びの基準となっているビジネスマナーやシーンに着目。服装選びで困るシーンなどを可視化し、若手ビジネスパーソンの課題を解決したいという。
 具体的にどんなプロジェクトを立ち上げて、どのような社会を作りたいのか。青山商事 リブランディング推進室 室長補佐でシン・シゴト服ラボ 新プロジェクトマネージャーの宇塚雄祐氏に話を伺った。
※本プロジェクトは、賛同いただける共創パートナーを募集しています。
この記事は「シン・シゴト服ラボ事務局」が企画・制作しています。
「シン・シゴト服ラボ」は、洋服の青山と法人向けマーケティング支援事業 NewsPicks Creations が運営する『ビジネスウェア 3.0 を定義する』をミッションに掲げる共創コミュニティです。
INDEX
  • 価値観のズレから“装い”選びが困難に
  • ビジネスマナーとビジネスウェアを調査
  • ビジネスウェアの悩み解決へ

価値観のズレから“装い”選びが困難に

──今回の共創プロジェクトを立ち上げるに至った背景を教えてください。
 僕は半年前まで店舗で働いていたのですが、コロナ禍で働き方や価値観が変わってビジネスウェアの自由度も高まったものの、何を着たら良いのかわからないというお悩みの声を多くいただいていました。
 特にコロナ禍で入社した世代は、リモートワークの仕事服はあっても出社時にどこまで崩していいかわからない、顧客先に訪問するときの服装の選び方がわからない、と。
 そこで、シン・シゴト服ラボのコミュニティメンバーにこの課題を投げかけたところ、「たしかに、プレゼン時や訪問時などに自分の服装が適しているか不安になると、高いパフォーマンスを発揮できない」という声が挙がったんです。
 特に新入社員や20代の若手ビジネスパーソンと、40代50代の上司との間には価値観にズレがあって、自分が選ぶビジネスウェアに自信を持てない、上司の指摘を恐れて消極的な選択をしがち、上司に指摘されても説明できないといった声も。
 この悩みの根源にあるのは、ビジネスウェア選びの基準になっているビジネスマナーや暗黙のルール。
 会社の服装規定が「オフィスカジュアル」や「服装自由」という企業が多く、何を着用するかは個人に委ねられているからこそ、多くのビジネスパーソンが悩んでいるのではないかと考えたんですね。
 そこで、服装選びに自信を持てない新入社員をメインターゲットに、みんなが納得できる“「いいわけ」がある”ビジネスウェアで、多様な個のパワーを発揮できる世界を目指すべく、今回のプロジェクトを立ち上げました。
──たとえば、どんな指摘をされて、ビジネスウェア選びに自信を持てなくなるのでしょうか?
 上司と一緒に商談に行く際「もう少しカチッとした服装をした方がいいよ」とアドバイスをもらうけれど、“カチッとした服装”とはどのレベルを指すのかがわからない、という声がありました。
──たしかに、カチッとした服装とは何なのか、明確ではないですね。
 そうなんです。社会の“暗黙の了解”みたいなものって、新入社員や20代の若手社員からするとよくわかりません。
 同じ社内でも部署ごとに服装のルールが多様化しているケースもあるし、上司によって指摘される内容が変わるなんてこともよくあります。
 そういった要因から、特に新入社員や若手ビジネスパーソンのビジネスウェア選びは難しくなっているのです。

ビジネスマナーとビジネスウェアを調査

──この課題を解決するために、どのようなアクションを取るのでしょうか?
 まずは、大規模なアンケートを実施して、ビジネスマナーやビジネスウェアの悩みを可視化した調査レポートを発表します。
 ビジネスシーンにおいて、服装はマナーの一部として意識されているのか、その理由は何かなど、アンケート調査を実施することで、たとえば年代別の認識の差がみえるかもしれません。
 また、ビジネスウェアのどんなことに悩んでいるかを把握することで、その解決策をコミュニティから提案したいと考えています。
──ビジネスシーンにおいて服装はどれだけ重要なのでしょうか。
 プロジェクトを立ち上げるにあたり、約170人にプレアンケート調査を実施したところ、実に8割以上がビジネスシーンで服装は重要だと回答しました。
 その理由として上がっているのが「相手とのコミュニケーションがうまくいくから」といった声。
 これから調査するアンケートではより多くのビジネスパーソンにご回答いただく予定なので、さらなる深掘りをしたいと考えています。
 ビジネスウェアを扱う会社として、まずはビジネスウェア選びの悩みを可視化し、新しい価値観での選び方を提案することで、若い人たちも自分が選んだビジネスウェアに自信が持てる世界を作りたいですね。

ビジネスウェアの悩み解決へ

──調査結果を発表後、課題を解決するためにどのようなアクションを取るのでしょうか?
 アンケート結果から見えてきた課題を解決するために、コミュニティ内で「いいわけのあるビジネスウェア」の提案ツールやコンテンツ、商品を開発し、世の中に提案していきたいと考えています。
 たとえば、現在さまざまな企業がSDGsなど環境に配慮した取り組みを進めていますが、そこで働く個人は環境に配慮する意識はあっても行動につなげられていないという側面もあります。
 この乖離をなくすために「ビジネスウェア×サステナビリティ」という新しい基準、つまりサステナビリティを意識した服をビジネスウェアに選ぶことを提案できたら、少しでも良い未来を作れるのではないかと思っています。
──たしかに、サステナブルなビジネスウェアは、着る理由になりますね。
 そうなんです。SDGsのバッジをつけることがアクションではなく、会社で環境に配慮した取り組みをしながら、働く個人も意識的にサステナブルなビジネスウェアを着ていたら、かっこいいですよね。
 こうしたいろんな取り組みを、ビジネスウェアを起点に実現していきたいと考えています。
──今回、プロジェクトを推進するにあたって、どんな人と共創したいですか?
 極論ですが、ビジネスウェアに悩みを持つビジネスパーソンは、全員に参加いただきたい気持ちでいます(笑)。
 なかでも特に参加して欲しいのは20代の人です。
 会社での服装の正解がわからないと思っている人に集まってもらって、まずは暗黙のルールと化しているビジネスマナーや服装に関する悩みを可視化したい。
 ビジネスマナーの違和感に関する調査は調べればたくさん出てきますが、その違和感をどう変えていくかの議論や具体的なアクションは見当たりません。
 だから、課題をきちんと可視化して、それを解決するアクションができたら嬉しいです。
 もちろん、具体的なアクションを取るタイミングでは、青山商事だけでは解決できない課題もたくさんあるはずなので、共感いただける企業を探しながら共創したいですね。
──あらためて、このプロジェクトを通じて実現させたい社会を教えてください。
 僕らが目指したいのは、みんなが納得できる「いいわけ」があるビジネスウェアをコミュニケーションツールとして使い、働く人が多様な個のパワーを発揮できる世界を作ること。
 現在の新入社員や若手ビジネスパーソンもそうですが、デジタルネイティブでコミュニケーションの取り方も違う“未来のビジネスパーソン”は、このままではもっと社会に違和感を抱いてしまうと思うんです。
 だから、ビジネスウェアもひとつのコミュニケーションツールとして、多様な個人がそれぞれの選択軸で自信があるビジネスウェアの選択をすることで、パフォーマンスを発揮できる社会を作っていきたいです。
企画:シン・シゴト服ラボ事務局
執筆・編集:田村朋美(NewsPicks Creations)
撮影:曽川拓哉
デザイン:武田英志(hooop)