2023/8/3

【激戦】新生ツイッター"X"が狙う「万能アプリ」の行方

The New York Times

NewsPicksでは週7日毎日、世界のトレンドの背景を追うシリーズを開始しています。木曜日は「Next Big Thing（次のテクノロジー）」です。

INDEX

• テック界共通の「野望」
• 新たなる挑戦者「X」
• アジアの成功者に続け
• 生活の「インフラ」になりたい
• 「世界の金融の半分」を狙う

テック界共通の「野望」

4年前、あるテック界のビリオネアが、自ら率いる世界屈指のソーシャルプラットフォームを「何でもできるアプリ」にしようと考えた。

そして、単なるテキストメッセージのやりとりだけでなく、音声通話にビデオ通話、さらには決済・商取引まで行えるようにするとネットで発表した。

そう聞くと、ツイッターのオーナー、イーロン・マスクが最近打ち出した「万能アプリ」のアイデアとそっくりだ。

実は、この夢を抱いたのはマーク・ザッカーバーグ（フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップを所有するメタの創業者兼CEO）である。

2019年、ザッカーバーグはワッツアップを「多種多様なサービス」を提供するプラットフォームに変貌させる計画をブログに投稿した。

【秘録】Threadsの先。「グローバル・コミュニティ」構想

NewsPicksパブリッシング

2023年07月25日

コメント

注目のコメント

• 百瀬 章

  電機メーカー 技術士

  ・2023年08月03日

  Xへのブランド名変更で、本社の看板かけかえが問題になったり、X Japanとの商標が衝突したりと、話題が尽きない今日この頃です。一方、マスク氏はそんな些細なトラブルを無視し、everything appの実現に向けたタスクをこなしているとう感じですね。
  
  スーパーアプリは、モバイルファーストで発展してきた発展途上国から生まれた概念で、いわゆるリープフロッグ現象と見なされています。さらに、記事にもあるように、一つの企業に依存することを好まないというアメリカ人の文化的傾向も、スーパーアプリの普及の障壁のようです。
  
  これまで、マスク氏の発言を単なる野望だと思っていましたが、突然スマートフォンのアイコンが変わり、実現可能な雰囲気を感じ始めました。これまで、金融、AI、運輸、宇宙と様々な事業を立ち上げてきたマスクだけに、スケールの大きい超スーパーアプリを実現できるかもしれません。
  
  考えてみると、Twitterはほぼアメリカと日本のローカルSNSですから、アメリカでスーパーアプリを展開するにはちょうど良い規模かもしれませんね。ただ、そうなった場合、日本のユーザーが取り残されるのでは？と心配です。
• 佐藤 元則

  NCB Lab. 代表

  ・2023年08月03日

  米国にはスーパーアプリとして成功している事例もあります。それはTwitterの創業者ジャック・ドーシー氏が創業したBlock（旧Square）の消費者向けアプリCash Appです。月間稼働ユーザー数は5,000万人を超え、送金、決済、BNPL後払い、投資（単元未満株、ビットコイン）、そしてローンなど多様な金融サービスを揃えています。
  
  こういう成功例をマスク氏はみながら、これを凌ぐスーパーアプリを考えているのでしょう。
• 清水 勝彦

  慶應ビジネススクール 教授

  ・2023年08月03日

  BusinessWeekだったかEconomistだったかの記事では金融規制が州ごとで異なる点が障害として挙げられていましたが、Chaseなどは全国展開しているわけなのでできないことはないはず。何年かかるかわかりませんが、マスク氏の次の「野望」としてふさわしいと思います。あくまで、テスラがこの先も順調にいけばですが。