[東京 24日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比396円69銭高の3万2700円94銭と、反発して取引を終えた。為替のドル高/円安が支えとなったほか、先週末軟調だった半導体関連株に自律反発を期待した買いが優勢となり、指数を押し上げた。個別では21日に決算を発表した東京製鉄が一時ストップ高となり、鉄鋼セクターは全面高となった。

日経平均は反発スタート後、後場寄りで489円52銭高の3万2793円77銭で高値をつけた。日銀が27―28日に開く金融政策決定会合で、現状維持を決める公算とのロイターのニュースを受け、為替のドル高/円安に反応したほか、東京エレクトロンやファーストリテイリングなどの指数寄与度の高い銘柄の買い戻しが指数を支えた。ただ、買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小。今週は連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の政策決定会合などの重要イベントを控えていることから、市場ではポジションを傾けづらいとの声も聞かれた。

TOPIXは0.84%高の2281.18ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.84%高の1173.93ポイントで取引を終了。プライム市場の売買代金は2兆9727億8400万円だった。東証33業種では、鉄鋼、パルプ・紙、輸送用機器などの30業種が値上がり。銀行、保険、海運の3業種は値下がりとなった。

個別では、21日に業績見通しの上方修正を発表した東京製鉄がストップ高の水準まで買われ、東証プライム市場の値上がり率トップとなった。共英製鋼、合同製鉄、中山製鋼所も大幅高、日本製鉄は3%超上昇した。

SBI証券の鈴木英之投資調査部長は「国内外の企業決算が発表される中、半導体などが軟調な半面、鉄鋼は好調。相場全体もバリュー優勢の流れになりやすい」とコメントした。

指数寄与度の高い銘柄は軒並み上昇し、ファーストリテイリング、東京エレクトロンのほか、アドバンテスト、ソフトバンクグループがしっかり。4銘柄で日経平均を約180円押し上げる格好となった。

プライム市場の騰落数は、値上がりが1501銘柄(81%)、値下がりは279銘柄(15%)、変わらずは55銘柄(2%)だった。